猫が腎不全になりやすい理由が明らかになり、今後にも期待大

ついに解明! 猫の死因一位の腎不全、その理由と今後

飼い猫が歳を重ねるにつれ、心配になってくるのが病気。なかでも腎臓の機能が低下する「腎不全」は、猫にとって避けがたい疾患として周知されています。猫が腎不全を発病しやすい理由は不明、効果的な治療法も不明なまま、対処療法に縋るしかありませんでしたが、2016年10月に発表されたある研究成果が、この状況に光を投げかけました。

猫の死因第一位は「腎不全」なぜ猫は腎不全になりやすいのか

腎臓は、血中の老廃物や塩分をろ過し尿として排出する機能を持っています。排出しきれなかった老廃物が尿細管に詰まることで腎機能が低下してしまうのが「腎不全」です。
猫は5~6歳で急性腎不全を発症する場合が多く、その約半数が慢性腎不全へと移行します。猫の死因の第一位がこの腎不全です。

猫の腎不全には有効な治療方法がありません。できることは以下の対処療法だけです。
・定期的な皮下輸液(点滴)で水分を補充し脱水を防ぐ。
・活性炭を服用し体内の尿毒素を吸着させる。
・腎臓に負担をかける「たんぱく質」「ナトリウム」「リン」の量が調整された療養用フードに切り替える。
根気よくこれらを続け腎不全の進行をできるだけ遅らせることしかできなかったのです。

解明された腎不全のメカニズム、期待される有効な治療法

2016年10月12日、猫に腎不全が多いメカニズムが解明されたことが英科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」に発表されました。東京大学で疾患生命科学を研究する宮崎徹教授のチームによる功績です。

人間やマウスの場合、老廃物が尿細管に詰まり腎不全になっても、血中のAIMというたんぱく質が活性化し、詰まっている老廃物を排出してくれます。この働きによって腎機能は回復します。
しかし猫の場合、血中にAIMがあるにもかかわらず、作用してくれません。そのため、猫は腎不全になりやすく回復しづらいのです。

宮崎教授らの研究チームは、このAIMの働きを利用した薬の開発を進めています。これはすべての愛猫家にとってうれしいニュースというだけでなく、人間の腎不全治療への応用も期待されています。

伸びていく猫の平均寿命 愛猫が健康に長生きできるように

医療の進歩、そして何より食餌や飼育方法に対する飼い主の意識向上により、飼い猫の寿命は以前と比べ伸びています。外で暮らすいわゆる「野良猫」の寿命は2年から6年と言われています。一方、完全室内飼育で栄養価の優れた猫用フードを食べて育つ飼い猫は、12年から15年、20年以上生きる個体も珍しくはありません。

「数年で猫の薬が使えるようになる見込みで、猫の寿命を大幅に延ばせる可能性がある」
との宮崎教授コメントがあります。

近い将来、腎不全が「不治の病」でなくなっても、「猫の高齢化社会」など、またべつの悩みが生じる可能性はあります。それでも愛猫が健康で、1日でも長生きしてくれる可能性が上がるのは、大変喜ばしいことです。

日進月歩する医療の世界。腎不全のメカニズムが解明されたのは大きな一歩です。これから研究が進むことで、遠くない未来に猫の腎不全は「治る疾患」になる可能性は充分にあります。すべての猫とそして飼い主が、腎不全の苦しみから解放される日が来ることを願います。

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ねむこ

猫飼い歴=ほぼ年齢。
現在は2匹のおばあちゃん猫(not姉妹)と暮しています。
めざせ20歳!




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