江戸時代、江戸の庶民にも人気の高かったお伊勢参り

江戸時代と言えば、庶民の間でも旅行がブームでした。箱根や伊豆など、いくつかの人気の観光地があり、旅行する人が多かったのです。

中でもお伊勢参り、江戸の庶民にとって人気の高い旅行コースだったようで、中にはいろいろな工夫をして時間を取る人も珍しくありませんでした。

「お伊勢参り」とは?

出典:shutterstock

簡単に言えば、三重県にある伊勢神宮を参拝することです。伊勢神宮は、今から2千年以上も前に作られた神社で、天照大神(あまてらすおおみかみ)が祀られています。

三種の神器である八咫の鏡(やたのかがみ)をご神体としており、他にも神宮内には天皇の祖先が祀られていると言われています。

ご利益の高いことで知られる伊勢神宮は、現在でも1年を通じてたくさんの参拝者が訪れていますが、江戸時代にはそんな伊勢神宮に参拝する為の旅行が大流行したのです。

そもそも神社に犬は入れるのでしょうか?

最近は犬が参拝やお祓いまで出来る神社までありますし、お祓いまでは無理でも入場程度は問題ないという神社は増えています。しかし、本来は入れないところがほとんどです。

犬を始め、生き物が神聖な場に入ることはタブーとされているので、現在は入場可能とされている神社でも、参拝客の中には動物が入ること自体快く思わない人もいます。

本来の神社のあり方や風習を重んじて参拝している人も少なくはありません。その為、入場を許される場所でも、周囲に気を配って常識的に参拝しましょう。

犬のお伊勢参りは、飼い主と一緒ではありませんでした

ところで、犬も伊勢神宮に参拝が出来たという江戸時代ですが、飼い主が同伴の元、入場と参拝が出来るというだけではありませんでした。実は、犬だけでお伊勢参りに出掛けたのです。

つまり、犬の1人旅ということなんですが、本当でしょうか?これに関して書籍がまとめられており、それによると飼い主は同行しない、むしろ飼い主が何らかの事情で参拝出来ない時に犬を代理にしたなどが流れのようです。

この信じられないような事態を裏付けるように、確かに誰にも連れられている様子の無い犬が伊勢神宮にいる絵図なども残されています。犬の1人旅とは、ちょっと驚きですね。

たった一匹のお伊勢参りの旅、どうして可能だったのでしょうか

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この、犬が単身で伊勢神宮まで旅をし、お参りまで出来たというのは、当時の庶民の温かい人間性があってこそでした。

犬の飼い主は、都合がつかないながらもどうにか伊勢参りをしたいと、飼い犬に託します。まず、首に旅行中必要と思われるお金をくくりつけたそうです。

そして勿論、犬の目的が「お伊勢参り」であることを書いた紙なども付けます。犬が道中迷っていたら助けてあげて欲しい、持っているお金と引き換えに食事を与えたり宿に泊めて欲しいという手紙なども添えたそうです。

現在でも、こうした犬を見つけたら温かく見守って助けてくれる人は多そうですが、車社会という点では、今ではなかなか考えられないことですよね。

お伊勢参りの犬は、旅の間みんなに可愛がられていました

実際にお伊勢参りの旅に出た犬は、途中で迷っていることがあっても、気づいた人によって正しい道に戻してもらえたり、途中で美味しいご飯をごちそうになったり、泊めてもらったりと、手厚い待遇を受けていたようです。

多くの人が、犬に施した食事や宿代を犬が持っているお金から貰い、正当な金額だけで余計に取ったり盗んだりということもなかったそうです。

中には、籠に乗せて貰ったり、同じ伊勢神宮を目指す人によって連れていって貰うなどすることもあったようです。さらに驚きなのは、旅の終わりにはそれだけお金を使っている筈なのに、好意によって出発時よりも所持金が増えていたことも珍しくありませんでした。

飼い主に代わってお使いするという発想でした

こうして、行く先々で会った心優しい町民に助けられ、犬は飼い主の代わりに無事伊勢神宮に参拝し、お守りやお札を賜り、場合によってはお土産やお金も持って帰宅することが出来たのです。

勿論、犬にお伊勢参りをさせるという風習は、行きたくてもなかなか自分では参拝に行けない人によって、広まっていったようです。当時は犬を繋いで飼うという風習も特になく、自由に近所を歩ける時代であっても、犬が一匹で長旅をして帰ってくるのは本当に驚きです。

しかし、人間の代わりにお使いに行くという発想は、日本ではこの時代から既にあったということなんですね。しかも、帰って来たらお金が増えていることもあるなんて、ご利益を感じます。

現在伊勢神宮ではペットの入場は禁止です

江戸時代はこうしたこと以外にも、庶民はさまざまな分野で生活を楽しんでいたようです。動物ものびのびしていた様子がうかがえます。

しかし、勿論、旅の主流が徒歩といったのんびりした時代だからこそ可能だったことで、現代ではまず無理です。放し飼いを禁じている行政が多いという点だけでも、犬が単独で行動していれば保護されるのは必至です。

そして、伊勢神宮は現在は飼い主が同伴であっても、ペットの入場は禁止していますので、くれぐれも一緒に参拝させないようにしましょう。

江戸時代らしい、この時代ならではの寛容な対応や、生活を楽しむことに長けていた江戸時代の庶民だったからこそ出来たことなのかも知れません。

まとめ

最後までお読み頂きありがとうございました。

犬のお伊勢参りのお話はいかがでしたか?現代は何かと余裕のない時代でもあり、何ともうらやましい話です。

また、犬が一匹で旅をしてお参りに行くなんて、見かけたら助けてしまう気持ちは分かる気がしませんか?犬好きにはたまらないシチュエーションです。

愛犬と神社へ参拝する時にはマナーを守りましょう。

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